セリスは人工的に生み出された魔導戦士だったかと思いますが、この人工感、人造感を表現するのにforgeやtemperを使っています。金属鍛造のメタファーだそうで、最初読んだときはそこまで理解することはできませんでした。こうした詩的で重厚感ある英語表現もゲーム内だからこそ興味深くてより面白く感じられると思います。

🗨️ 原文
A Magitek knight forged by the Empire and tempered in battle.
None have ever truly known the woman beneath the general’s guise…
🔍 一文ずつ解説
① A Magitek knight forged by the Empire and tempered in battle.
これは文としては「名詞句(説明文)」の形で、セリスとはどんな人物かを詩的に表現したものです。
✦ Magitek knight
「魔導の力を持つ騎士」
FF6世界独自の用語なのでそのまま“魔導の騎士”のように理解してOK。
✦ forged by the Empire
ここが比喩的で非常に重要です。
- forge → 本来は「鉄を鍛えて形を作る」「鍛造する」 → ここでは比喩的に使われていて、 「帝国によって作り上げられた/鍛え上げられた」 という意味になります。
✦ tempered in battle
- temper も金属用語で、「焼き入れして強くする」
- ※英語では「鍛えられる=経験を通して強くされる」という比喩によく使う
→ 戦いの中で鍛えられた ということ。
💬まとめて自然な日本語にすると
「帝国によって作り上げられ、戦いの中で鍛えられた魔導騎士。」
② None have ever truly known the woman beneath the general’s guise…
非常に美しく、悲しいニュアンスを持つ一文です。
✦ None have ever truly known
- none=「誰一人として」
- have ever truly known=「本当に知った者はいない」 → 完了形により「今に至るまでずっと誰も知らない」という強い意味。
✦ the woman beneath the general’s guise
- guise =「見せかけ」「外見」「(偽りの)姿」
- the general’s guise → 「将軍としての姿」 → セリスが“帝国将軍”としてふるまう外側の仮面。
- the woman beneath ~ → 「その下にいる本当の女性」 → 外側の“将軍としての顔”を取った“本当のセリス”を指す。
💬まとめて自然な日本語にすると
「将軍という仮面の下にいる“本当の彼女”を、本当に知る者は誰もいない…」
📝 ニュアンスまとめ
- 「forge」「temper」が金属鍛造のメタファーで、セリス=人工的に作られた戦士という暗い過去を暗示。
- 「guise」は「仮面」「外側の姿」で、彼女の孤独を表す美しい表現。
- 文体は詩的で、FF6らしい荘厳さと哀しみがある。
出典動画

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