意外と発音しやすいけど、発音記号の見た目が恐ろしくてイヤになるもの。
[əːr]と[ɚ]
[əːr]を見た時に気づきますよね。「あ!この一つ前にあった、メリケン魂の[ɑːr]と[ɔːr]と似てるぞ!」
と。僕と同じです。ですがどうやら違う模様です(泣)
このシュワに[r]が付くこの[əːr]に限り、これで一つとみなすらしいです。そしてこの場合に限り、シュワにアクセントが付く、という根本原則を揺らがしてくるという厄介モノです。見た目が[ɑːr]と[ɔːr]と似ているから、シュワを発音してから[r]を言うのかな、と思いきや、それも違います(泣)
見た目通りの性格をしていない、とても困った記号です。涙を拭いて歩みましょう。
この[əːr]を正しく発音するには、[ɑːr]と[ɔːr]のときのように、[r]音を後に付け足すのではなく、シュワといっしょに[r]を発音する、のが正解だそうです。それくらいしないとアクセントとしてあり得る発音にもなりにくいでしょう。
非常にややこしいと思います。発音記号の世界というのは未だに発展途上なのではないかということを思い知らされます。「[əːr]を一つの記号のように見るんだったらもう別の記号で表そうよ、誤解を生むし分かりにくいよ」と言う流れで出てきたのが[ɚ]のいう記号です。これで統一すれば良いのですが、日本で普及している辞書では[ɚ]ではなく未だ[əːr]を使い続けている実情があります。なかなかスッキリしません。
ただ、純ジャパにとっての朗報もあります!それは、
[əːr]の発音はあまり恥ずかしくない音
なのです。シュワなんて、ボソッというのが基本なので、口を開けないんです。[r]音を混ぜても舌をちょい口の中で動かすだけなので、目立った口の動きになりません。単語を見ていくと、
- bird
- hurt
- work
- third
- heard
などがあります。まあ、workに関しては[w]の口の形しないといけませんが、他は口を大きくあけて発音するものではないです。音そのものは日本語に馴染みない音ですが、口を大きく開ける必要がない(寧ろ開けたらダメ)ので、割とすぐ発音できるようになります。発音記号の見た目が恐ろしいので身構えますが、これらは純ジャパでも意外とイケちゃう発音です。
間違えやすい[əːr]と[ɑːr]
「英語っぽく発音しないと!」と頑張った結果、頑張らなくても良い[əːr]の発音を、[ɑːr]と間違えてしまうことがよくあります。例えば、
- bird [əːr]
を頑張って言った結果[ɑːr]になってしまい、
- bard 「詩人」(FF5などのジョブで吟遊詩人がコレです)
と間違えられることもあるので気をつけたいです。この「頑張らなくてもいい感」も慣れるまではなかなか難しいです。知っているだけでも十分なので、出会った都度意識していけば大丈夫です。これらのように、頑張って口を開けなくても良い英単語もあるんだな、と感じて頂ければ大丈夫です。
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