アリアハンでの王女様のセリフですが、表記がとても興味深いです。

- Those thtupid grown-ups won’t let me go outthide because they thay it’th too dangerouth!
- 外はあぶないからって、お城から出してもらえないの。
セリフの写し間違いでないことを確認できるかと思います。ご覧の通り何かつづりが変ですが、これはまだ舌足らずの幼い子供の喋り方を文字で表現したものです。まだ正しく発音出来ず、”s”が舌足らずになって”th”に置き換わっています。正しくは
“Those stupid grown-ups won’t let me go outside because they say it’s too dangerous!
となります。
このように表現することによってキャラクターを幼く、可愛く表現することができます。王女様もまだ幼いんだな、ということが分かります。日本語にも幼さを表す表現はありますし、英語で幼さを表現する好例として紹介したいと思いました。ただ、こうした幼い表現を利用して相手を小馬鹿にする時に使ったりもするので、こうした綴りの変化も知っておけば状況をより正しく判断できるようになり、より楽しめるようになります。教科書英語では扱わないと思いますが、文学部とかだと知ってるのかも知れません…。
続いて王女のセリフは

- It’th that thmelly old Archfiend’s fault, isn’t it? Oooh, I hate him! It’s THO boring being cooped up here!
- これって魔王のせいよね、もうイヤ!こんな毎日…。
“Archfiend”とはおなじみバラモスさんのことです。”thmelly=smelly”です、「不快なにおい」の意味ですが、バラモスさんに対する姫様のお気持ちがこもってます。個人的には”THO”の表記がツボです。
「閉じ込め」や「囚われ」の意味の”being cooped up”というのは英検一級の単語帳の熟語にあったことを思いだします…。
以下残りのセリフです。

- I tried to thneak out other day, but Daddy caught me.
- この前だってこっそり抜け出そうとしたら、お父さまに見つかっちゃって。

- He’s much more pertheptive than he lookth…
- いがいとお父さまって、ぬけめがないのよね
子どもが話す口語表現の紹介でした。今回実況者はこの姫様の幼いセリフ表現には突っ込まずに笑って楽しんでました(クロノスさん、メイジさん)ので、ネイティブにとっては表現自体は自然だったと理解してよいと思います。
今回の例では、sをthで発音しても通じるが、thをsで代用すると英会話では途端に通じなくなる気がします。この辺りも含め、発音の話もまた深堀りしたいと思います。
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